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大学紹介

本学の概要や組織情報、施設案内等についてご紹介します。

実験研究棟概要

実験室16室、教員研究室12室、学生実験室2室があります。1階には土壌系実験室、地学系実験室、動物系実験室、2階には物理系実験室、有機化学系実験室、植物系実験室、工作室、3階には廃棄物系実験室、無機化学系実験室、微生物系実験室を配置しており、生物学・化学・地学・工学など、環境保全についての幅広い分野の教育・研究を行うことができます。さらに、実験研究棟の南側にはヤギが暮らす放牧地があり、2・3階の西ホールは、ヤギの様子を見ながら学生たちが談笑できる憩いの場となっています。

実験施設

①実験室

全部で16の実験室があります。生物学・化学・地学・工学など環境保全に必要な幅広い分野の実験に対応しています。

②主な機器

マイクロ波プラズマ原子発光分光分析装置(MP-AES)

マイクロ波によって、プラズマ(イオンと電子が共存した気体)を発生させ、その中に試料を導入すると、試料は原子化またはイオン化されます。この原子またはイオンの発光を計測して、試料中の元素の濃度を分析する装置です。廃棄物や土壌、環境水(河川、海水、湖沼、地下水)に含まれる有害な重金属(例えばカドミウムなど)の測定や、廃棄物に含まれる希少金属(レアメタル)の分析に利用できます。また、廃棄物処理・リサイクル技術、土壌汚染・水質汚濁対策などの研究に応用されます。

MP-AES
MP-AES

 

蛍光X線分析装置(XRF)

物質にX線を照射すると、個々の原子に特有の蛍光X線が発生します。この蛍光X線のエネルギーや強度を測ることで、物質にどのような元素が含まれているかを分析する装置です。固体試料、液体試料に適用できます。廃棄物に含まれる有害な重金属(例えばカドミウムなど)、海洋プラスチックに含まれる金属、レアメタルの分析、土壌や水に含まれる金属元素の分析に利用できます。また、廃棄物処理・リサイクル技術、土壌汚染・水質汚濁対策などの研究に応用されます。

XRF
XRF

 

フーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)

物質に赤外線を照射すると、分子結合の振動や回転運動により赤外線を吸収します。この吸収のパターンは物質に固有であることから、未知の物質がどのような化合物かを分析(定性)できます。すなわち、物質に赤外線を照射し、赤外線の吸収スペクトルを測定することで、化合物の定性・定量をする装置です。プラスチック等の有機化合物の定性に利用されます。また、廃プラスチックの分析をはじめとして、廃棄物処理・リサイクル技術などの研究に応用されます。

FT-IR
FT-IR

 

イオンクロマトグラフ(IC)

水中の様々なイオンが、イオン交換体などが充填されたカラムと呼ばれる管を通過するためにかかる時間の違いを利用して、分離し、濃度を測る装置です。硝酸イオン、亜硝酸イオン、塩化物イオン、フッ化物イオンなどの陰イオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、ナトリウムイオンなどの陽イオンを測ることができます。酸性雨に含まれるイオンや河川水、湖沼水、事業場の排水に含まれるイオンを測定できます。また、水質汚濁、大気汚染の調査、廃棄物処理・リサイクル技術の研究などに応用されます。

IC

 

高速液体クロマトグラフ(HPLC)

水中の様々な有機化学物質が、固定相が充填されたカラムと呼ばれる管を通過するのにかかる時間の違いを利用して分離し、化学物質の濃度を測る装置です。溶媒(液体)を使ってカラムを通過させるために「液体」クロマトグラフと呼ばれます。環境中の河川水、湖沼水、地下水、工場・事業場の排水などに含まれる農薬や内分泌かく乱物質などの液体あるいは気体になりにくい有機系の汚染物質の測定に使用されます。また、水質汚濁、大気汚染の調査、廃棄物処理における化学物資の分析、研究などに応用されます。

HPLC

 

ガスクロマトグラフ質量分析計(GC-MS)

水中の様々な有機化学物質が、カラムと呼ばれる管を通過するためにかかる時間の違いを利用して、質量を測る装置です。それぞれの化学物質の構造を分析し、物質名を特定します。同時に濃度も測定することができます。環境中の河川水、湖沼水、地下水、事業場の排水などの水や廃棄物に含まれる農薬、揮発性有機化学物質(ベンゼンなどの気体になりやすい化合物)などの有機系の汚染物質の測定に使用できます。大気中の有機汚染物質の測定にも使用できます。また、水質汚濁、大気汚染の調査、廃棄物処理における化学物質の分析、研究などに応用されます。

GC-MS

 

その他機器

走査型電子顕微鏡(SEM)、分光光度計など