本学では、平成25年からミドルベリー大学日本校(本校:米国バーモント州)との交流事業を実施しています。このプログラムでは、ミドルベリー大学日本校の留学生が鳥取県に来県し、本学の学生とともに智頭町を主なフィールドとして林業が抱える問題点と地域の取組みについて、体験を通じて学びながら、両校学生および地域の方との交流を深めています。智頭町で4回目の実施となる今年度は、10月28日から30日に、主にアメリカからの留学生で構成される訪問団13名と本学学生12名が参加しました。
初日は、地域の方からのお話、石谷家住宅や慶長杉林の見学を通して、智頭町の林業の現状や歴史について学びました。智頭町では、間伐材を指定場所に持ちこめば、その材積(重さ)に応じた地域通貨(杉小判)を対価として得られる取組みを導入しています。これは、地域内での経済循環と山林保全を両立させようという取組みであり、軽トラックとチェーンソーが一般家庭に広く普及している智頭町において、多くの人に気軽に参画してもらうことを目指しています。
翌日、両校の学生は、前日に学んだ杉小判の取組みを実践するため、地域の方の指導のもと実際に伐採から資材の搬出、積み卸しまでの作業を体験しました。天候に恵まれず雨風の激しい時間帯もありましたが、汗を流して対価を得る厳しさや苦労、地域への貢献を感じ取っていたようでした。林業体験のあとには、実際に得た杉小判で、思いおもいに物産品の買い物を楽しみました。また、夜には、1日を通じてご指導をいただいた智頭町の地域の皆さんと一緒に懇親会で懇親を深めました。
3日目には、本学で、グループに分かれて3日間を振り返り、学んだ成果を発表しました。両校学生は相手国の言語での会話にも積極的に挑戦し、語学の壁を越えた深い意見交換ができました。全体を通して、日頃の大学内の講義では経験することの出来ないよい交流となりました。
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