ヒマラヤの魔女とファルス信仰
11月20日(火)、本学環境学部浅川滋男教授と研究室4年生の森彩夏さん、同3年生の谷愛香さんが「たくみ21」でブータン・西北雲南の調査成果を報告しました。公益財団法人鳥取民芸美術館の主催する「たくみ21」は「鳥取の文化や民芸などについて楽しく学び、食事をしながら講師を交えて楽しく交流する」ことをコンセプトにした小さな研究会で、毎月第3火曜日に開催されています。会場はたくみ割烹店です。
浅川研究室は7年連続で夏休みにブータン調査を続けており、最近はチベット、青海省(旧チベット領アムド地方)、西北雲南(同カム地方)へ調査の対象をひろげています。今夏は、谷さんがブータン(8月30日~9月2日)、森さんが西北雲南(9月12日~19日)の調査にそれぞれ参加しました。両者に共通する主題は女神(魔女)であり、講演の副題を「ヒマラヤの魔女とファルス信仰」としたゆえんです。講演の構成と分担は以下のとおりです。
演題: 奇跡の雪山-ヒマラヤの魔女とファルス信仰
1.ブータン調査の七年間(浅川)
2.チベット族の神の山-梅里雪山(森)
3.魔女と戦うファルスの信仰(谷)
教授の講演は短時間ながらブータン仏教の核心に迫るものであり、やや難解なところもあったようですが、森さんの梅里雪山の遥拝体験は驚きの眼差しをもって拍手を集め、谷さんのファルスに関する勇敢な説明も聴く者をひきつけました。二人とも初めての研究会発表とは思えぬメンタルの強さをみせたばかりか、愛嬌のあるスピーチぶりで割烹料亭満席の聴衆を魅了しました。発表者と客席が溶け合うなごんだ時間がゆっくり流れるくつろいだ雰囲気で、学生たちも初めての研究会を楽しめたと思います。
関連リンク先(浅川研究室ブログ)
金色に輝く朝焼けの梅里雪山(森さん撮影)
森さんの発表
谷さんの発表
谷さんの調査風景(ブータン)