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TUESレポート

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男はつらいよ50周年第50作「お帰り寅さん」上演記念 かわはら宿・寅さんの風景ギャラリートーク(報告)

1月18日(土)、お城山展望台「河原城」主催の標記イベントが開催され、本学浅川滋男教授と6名の学生(砂見ノアさん・竹内涼子さん・佐藤享成さん・新苑香さん・平井兼支朗さん・玉田花澄さん)が講演・寸劇(電話芸)等を披露しました。予定では、鳥取を舞台とした第44作「寅次郎の告白」(1991)の上映から始めることになっていましたが、器材が不調で後回しになり、結果として、以下のような構成となりました。

 

1.「虹をつかむ男」(1996)
2.「お帰り寅さん」(2019)感想文
3.「寅さんの風景」プロジェクト
2017年度-2018年度(ここまで浅川教授)
2019年度(2年生2名発表)
4.休憩~「寅次郎の告白」上映(河原宿・安部駅の部分のみ)
5.寸劇2本(3年生:2名×2セット)

 

「虹をつかむ男」から「お帰り寅さん」へ

 

山田洋次監督の映画シリーズ「男はつらいよ」は1969年の第1作に始まり、1997年の第49作「寅次郎ハイビスカスの花」で打ち切りとなりますが、第49作は第25作(1980)のリメイク版であり、実際に制作されたのは48作です。ただし、1996年に第49作「寅次郎花へんろ」(四国篇)が準備されていました。その年に主役の渥美清さんが逝去されたため、西田敏行さん主演の「虹をつかむ男」が代わりに制作されたのです。徳島県脇町の映画館「オデオン座」を舞台とする人情喜劇ですが、最後の最後に「男はつらいよ」第1作の上映場面があり、さらにその後、バス停のまわりをうろつく寅さんのCG画像が流れます。浅川教授によると、この「虹をつかむ男」こそが「男はつらいよ」の第49作に相当する作品だということです。「虹をつかむ男」で採用された回想シーンの引用やCGの再現導入は第50作「お帰り寅さん」にそのまま受け継がれています。寅さんの回想シーンがスクリーンにあらわれるたびに観客は大笑いし、涙にくれるのです。

 

寸劇(電話芸)

 

「寅次郎の告白」上映が終わると、スクリーンが撤去され、「出会い橋前」バス停のセットがあらわれました。ここから、寅さん映画の科白をパロディにした電話芸を2本、3年生が演じました。第1セットは寅さん×マドンナ、第2セットは満男×泉ちゃんのやりとりで、学生は役になりきりながらも個性を発揮し演じ切りました。

 

【浅川教授のコメント】
私が寸劇(電話芸)の脚本を書いたもので、「大すべりするんじゃないか」と心配していたのですが、学生の方から「すべっても大丈夫、メンタルに問題ありません」と勇気づけられました。いざ演じてみると、聴衆のみなさんは大喜びで拍手喝采、イベント終了後にはセット・配役とともに記念撮影をされる方も少なくありませんでした。学生たちの度胸と愛嬌に敬服するしだいです。

 

《関連サイト》
男はつらいよ「お帰り寅さん」上映記念ギャラリートーク(報告)(浅川研究室ブログ)
虹をつかむ男(同上)
お帰り寅さん(1)(同上)
浅川教授の凱旋講演ー寅さんの風景(河原町40周年文化祭)レポート(2017年TUESレポート)

 

会場(河原城2階ギャラリー)会場(河原城2階ギャラリー)
出演者記念撮影出演者・スタッフ記念撮影
電話芸(寅×マドンナ)電話芸(寅×マドンナ)
電話芸(満男×泉ちゃん)電話芸(満男×泉ちゃん)