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TUESレポート

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おから有効利用に関する研究会について


本学は、鳥取商工会議所工業部会とのSDGs連携事業において、工業部会員であるマルサンアイ鳥取(株)の豆乳おからの排出及びその処理における課題の解決に取り組んでいます。その一環として、令和4年2月8日(火)に、環境学部 門木秀幸 准教授とそのゼミ生がオンラインの「おから有効利用に関する研究会(略称:おか研)」に参加しました。この研究会は、令和3年10月29日(金)の情報交換会(※1)に続き開催されるもので、今回から研究会として格付けられました。

(※1)豆乳おから有効利用等のための情報交換会について.
http://www.kankyo-u.ac.jp/tuesreport/2021nendo/20211102003/

この日、マルサンアイ鳥取の他、(株)さんれいフーズ、(一財)日本きのこセンター菌蕈研究所、鳥取短期大学、鳥取県西部総合事務所、鳥取商工会議所、(公財)鳥取県産業振興機構、そして本学が参加しました。

最初に、門木 准教授からの挨拶のなかで「マルサンアイ鳥取の課題解決のためには、様々な方の知恵をいただきながら進めて行くことが良いと考え、この研究会を発足した」と説明がありました。続いて参加者が順番に自己紹介等を行い、次に参加者間で、豆乳おからを使った食品の風味及び食感等を向上させる方法の意見交換等を行いました。そして、参加している研究機関から、取り組んでいる豆乳おからに関する研究の報告がありました。まず、菌蕈研究所から「アラゲキキクラゲ栽培におけるオカラの添加効果」として菌床栽培に、おからを活用することによる、養殖期間短縮・菌床個数の増量・材料費の削減等効果等の説明がありました。その後、本学のゼミ生2人がそれぞれの研究報告を行いました。

環境学部4年生の松本大生 さんは「豆乳製造過程から排出される、おからの有効利用に関する研究」として「①おからを利用した食品(ケーキ)の試作」「②おからの乾燥処理に係る処理エネルギーの試算」「③おからを利用したプラスチック代替フィルムの試作」の3種類の研究の説明を行いました。そして「①豆乳おからの豆腐おからとは異なる特性を活かした商品開発の必要性」「②おからの含水率の低減(脱水処理)による乾燥コスト又は廃棄コストの抑制」「③おからのリサイクル(プラスチック代替フィルム制作)」の3種類の提案を行いまとめました。それに対して、マルサンアイ鳥取から、豆乳製造後のおからの温度(約80度)情報の提供があり、乾燥処理前のおからの温度として再試算することになりました。また、鳥取短期大学から豆腐おからと豆乳おからの違いに関する質問があり、マルサンアイ鳥取から「豆腐と豆乳の製造工程による違い」、松本さんから「風味の違い」等の回答がありました。

次に、環境学部3年生の道前凜さんは「おからの乳酸発酵に関する研究の提案」として「おからに乳酸を添加しpHを調整することにより含水率低減効果がある」ことの説明を行いました。そして「乳酸発酵による、おからの再資源化」の提案を行い、4年生で行う予定の「おからを基質としたL-乳酸発酵に関する研究」を紹介し締め括りました。それに対して、マルサンアイ鳥取から富山での、おからの乳酸発酵による飼料化(子豚の餌)研究(抗生物質不要で健康に育つ)の事例紹介等がありました。

最後に、鳥取県西部総合事務所から農商工連携の説明があり、本研究会参加者も今後連携して行くことを確認し、研究会を終えました。今後、ゼミ生は、本日の内容等をもとに研究報告内容の改良を行い、2月15日(火)のSDGs連携事業報告会(※2)に臨む予定です。素晴らしい報告(課題改善提案)となることが想像できます。

(※2)工業部会 公立鳥取環境大学とのSDGs連携事業 報告会を開催します.会議所ニュース.鳥取商工会議所.
http://www.tottori-cci.or.jp/?p=15529


発表する松本さん発表する松本さん
発表する道前さん発表する道前さん

挨拶をする門木 准教授挨拶をする門木 准教授