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TUESレポート

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SDGs連携事業地域貢献活動2回目について

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本学と鳥取商工会議所工業部会とのSDGs連携事業において、工業部会員である三洋テクノソリューションズ鳥取株式会社(以下「STS社」という。)の課題を解決するため、学生5名が、令和4年7月7日(木)の1回目(※)に続き、7月21日(木)に同社を訪問しました。

(※)SDGs連携事業地域貢献活動の開始について.(1回目)
http://www.kankyo-u.ac.jp/tuesreport/2022nendo/20220708/

STS社では「SDGsの観点からの新商品づくり(食による健康、食材廃棄ロス削減、ジェンダーレス社会の実現)」をテーマに、学生有志による地域貢献活動を行っています。前回、「食品の賞味期限」「ゴミの分別」の2つのテーマについて考えることが決まっており、今回の2回目までに、学生が、どちらか1つを選択して、次のことを検討して来る課題(商品案検討課題)がありました。

【商品案検討課題】
①商品コンセプトを考える。
②商品のイメージ+仕様を考える。
③価格設定を考える。
④マーケティング方法を考える。

今回、1回目と同様に学生とSTS社の社員(以下「PJメンバー」という。)が机を囲み、打ち合わせを行いました。まず、学生1人ずつ、課題の検討結果をPJメンバーの前に出て説明を行いました。そのなかには「ペットボトルリング切断機」や「ドイツの飲料容器の保証金デポジット制度を応用したコンポストバケツ回収制度」「一人暮らしでも困らない卓上分別ごみ箱」「AIを使った自動分別ごみ箱」「冷蔵庫内食品管理・献立提案機」等の商品案がありました。どれも、粗々しくも素直な内容であり、そのなかに環境大学で学んだことが反映されている良い案ばかりでした。

その後、意見交換を進め、PJメンバーで取り組んでいくにはテーマを1つに絞った方が良いということになり、結果「ゴミの分別」で検討を進めることが決まりました。そして「ゴミの分別」の課題検討結果「ペットボトルリング」「コンポスト」「卓上分別」「自動分別」のそれぞれについて、話し合いました。壁ボードに書きながらPJメンバーの考えをまとめていき、その考えのなかで「解決したい社会課題」として「生ごみを循環させたい」「ごみ処理場所の問題(悪臭・害虫・動物)を解決したい」等があがりました。そこから、次のとおり6W1Hのかたちで考えの整理を行いました。
Who(誰が) :PJメンバーが
Why(どんな目的で) :社会課題を解決するために
What(何を) :生ごみ乾燥/自動分別
Where(どこで) :鳥取から
Whom(だれに) :各家庭
When(いつ) :年間
How(どのように) :店舗

そして、整理の結果として”生ごみを乾燥させる商品(ウォーターサーバーと同じ仕組みのサブスク)”が導かれました。

次に、その整理結果から更に考えを進め、商品の仕組みや商品のみならず周辺の社会的な仕組みまでを検討することになりました。生ごみを処理するのは各家庭か、それとも共通の回収場所にするのか?回収場所にコンポストを設置し、堆肥を必要とする人・団体等に販売してはどうか?SDGsの達成やごみ削減のために行政も関係してもらった方が良い。行政に補助金や助成金等の制度を設けてもらってはどうか(場合によっては、既存のものを活用)?経費やそれを回収する方法が必要。PJメンバーの様々な意見がありました。次回、これらの意見をもとに、商品アイデアを固めていきます。

この活動に参加している学生は、1・2年生ですが、経営学部 磯野誠 教授が担当するプロジェクト研究で、この活動と同様なプロジェクトを進めるためのノウハウ等は十分に学んできています。その学習効果が発揮され、学生の能力が活かされた充実した打ち合わせとなりました。終わった後の学生の満ち足りた笑顔がそのことを物語っていました。

 

課題の検討結果を説明する学生課題の検討結果を説明する学生
意見交換をするPJメンバー意見交換をするPJメンバー
考えをまとめるPJメンバー1考えをまとめるPJメンバー1
考えをまとめるPJメンバー2考えをまとめるPJメンバー2