令和5年11月12日(日)に第11回科学の甲子園ジュニア(※)全国大会に向けた研修会及び説明会が、本学の学生センター会議室において開催され、湯梨浜学園中学校3名(以下「湯梨浜チーム」という。)、鳥取大学附属中学校3名(以下「鳥大附属チーム」という。)の計6名の中学生が参加しました。この日、参加した中学生は、8月17日(木)に倉吉未来中心で行われた鳥取県大会において12校・25チーム(3人で1チーム)(県内中学校の1・2年生73名(当日2名欠席)が参加)のなかを勝ち上がり、鳥取県代表として12月8日(金)~10日(日)にアクリエひめじ(姫路市文化コンベンションセンター)で開催される全国大会に出場します。
(※)
科学の甲子園ジュニア.
https://koushien.jst.go.jp/koushien-Jr/index.html
説明会では、初めに中学生から自己紹介があり、それぞれの担当分野(物理、化学、生物、地学、数学、情報)等について話しました。その後、鳥取県教育委員会の事務局の方から全国大会の概要説明があり、中学生は、注意深く聴き入っていました。全国大会が「筆記競技」と「実技競技」の別で実施されることから、研修会では、「情報関係(筆記競技)」と「理科関係(実技競技)」に時間を分けて行いました。情報関係は、人間形成教育センター 久保奨 准教授が、理科関係は、環境学部 千代西尾祐司 教授が講師を務め、どちらも中学生に分かり易く説明しました。
久保 准教授は、研修を通常の講義形式で行いました。まず、自己紹介から入り、自身が中学生・高校生の時に数学や理科、特に物理が好きであったこと等を話しました。そして大学の専攻から総務省での職務内容等や本学に勤めるまでのことを紹介しました。その後、全国大会の過去の問題を第1回から紹介し、第4回以降は、全てアルゴリズムの問題であることを明示しました。そこから、アルゴリズムとは何かを具体的な例を交えながら話し、そしてアルゴリズムを実際に考えるうえで必要となる基本構造(順次・分岐・繰り返し)、フローチャート(流れ図)、データ構造、配列等を説明しました。続いて、過去の問題にチャレンジさせ、実際に問題を解く時の考え方等を解説しました。最後に、まとめとして、内容の振り返りや問題に取り組むときに重要なこと、情報関係の問題の解決のヒント等を話しました。
千代西尾 教授は、湯梨浜チームと鳥大附属チームの別で実技競技を実際に体験させました。湯梨浜チームが体験したのは、過去問の第9回実技競技でした。それは、紙だけを使いアッピン(科学の甲子園イメージキャラクター)の箱(幅200mm×奥行60mm×高さ220mm)を覆う構造物を製作し、おもりを載せて耐荷重を試し競うものでした。使用できる紙はA4コピー用紙7枚以内、紙は折ったり切ったりしてもよく、接着剤は使用できません。おもりは約55gのナットを使い、いくつ載せられるのかを競います。おもりは最大30個まで載せることができます。一方、鳥大附属チームが体験したのは、全国大会の事前公開実技競技でした。それは、規定の材料を使い、電気で動くプロペラを動力としたマシンを製作し、走行距離部門・テクニカルコース部門の2つの部門で記録を競うものでした。走行距離部門では、決められた時間内にマシンがガイドレール付きのコース上をどれだけ遠くまで進めるのか、その直進距離を競います。テクニカルコース部門では、障害物が設置された複雑なコース上で充電・スタート・停止を繰り返しながら、何回のチャレンジでゴールエリアに到達できるのかを競います。なお、テクニカルコース部門のコースレイアウトは全国大会の当日に発表されます。3台までのマシンを製作し、2部門の協議に臨みます。湯梨浜チームと鳥大附属チームのどちらのチームも時間を忘れて実技競技に取り組み、予定されていた時間を超えて、理科関係の研修を終えました。
その後、最後に「チーム一丸となって頑張りましょう!!」の掛け声のもと、両チームの中学生は、やる気をみなぎらせました。この日の成果は、全国大会で発揮されます。
本学は、SDGsの17の目標のうち「4.質の高い教育をみんなに」に基づき教育活動を行っていきます。